今年 おそらく最後の
お花見に行きました

私と手をつなぎながら
そらうたを歌いながら
わざと でこぼこなところを選んで
楽しそうに歩く そら

「お花見 だれときたの?」と聞くと

「あーたんと~ ばあばと~ おら(そら)」
と答えるそら

あまいばあばから ジュースをせしめて
あーたんに「もっと~」とせがんで
[もうおしまい!」といわれて大泣きしても

帰り道 ばあばに抱っこされているのに
眠くなったら あーたんの抱っこがいい

「あーたんにいく あーたんにいく」
と 足をばたつかせて

あーたんに抱っこされたとたんに
あーたんの肩にほっぺたをくっつけて
ぜったい安心の姿勢

こ~んなに あーたんが好きなのね
ばあばは すこ~し淋しいけど 
すご~くしあわせなきもち・・

こんなふうに 抱っこしてもらえなかったばあばは
あーたんたちを こんなふうに抱っこしてもあげられなかった

だから そらになって抱っこされて
あーたんになって 抱っこしてる
夢が叶った気分だよ


こんなに 絶対安心 絶対信頼のお母さんから
いつか自立していくときには・・・

わたしの場合

昔 子供の頃は
「これ ボクのおかあさん
と 自慢げに友だちに私を紹介していた息子が

二十歳の頃 遅い反抗期をやっている同い年の弟に
自分の反抗期の時をふりかえって話していた

「お前の気持ち わかるよ~
 あの頃 オレは お母さんの顔を見るのも 声を聞くのもいやで
 殺してやりたいくらいキライだった」

殺してやりたいくらい・・・って・・・
口もきけないくらいショックを受けている私に
同じく二十歳の娘が言った言葉

「男の子って 大変だね~
 本当にお母さんのことが好きだから
 これほど嫌いにならないと 離れられないのね
 かわいそうだねぇ」

あの時 娘は私のショックをなぐさめるために
とっさに口にした言葉だったのかもしれないけれど
本当に 私は突然 納得がいったような気がして
癒されて 救われたことを思い出した


お母さんから離れ 異性に心を移し
守られる側から 守りたいものを持つ頃
反抗期も 第二次性徴といわれる過渡期も
必要な自然の流れだったのだと
この年になってようやくわかるような気がする


帰り道
「わぁ~! きれいねぇ~」
と 桜のトンネルをくぐりながら
いつのまにか 隣のチャイルドシートで
そらは眠っていた

そういえば さっきまで
「あーたんにいく・・・ あーたん・・いく・・」
とつぶやいていたっけ・・




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